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蕩けるようなキスをして
第60章 T
恥ずかしげもなく並び立てられ。
逆に聞いてるこちらが、赤面してしまう。
やっぱり何も言えず、華夜子が押し黙っていると、陸が続けてきた。
「けどさ。部屋も明るくなったし、ずっと見られてたって分かると、華夜が嫌かなって?すっぴん見られたらやな女子とかいるじゃん?…まあ、華夜は化粧なんかしてなくても十分可愛いけど。初めてだし、その辺は華夜がどう思ってるのか見極めようと思って、先に起きてた。けど-」
-ずーっと、見てて良かったんだ?
誘うように見られ、華夜子はその双眸に吸い込まれそうになる。
「余計な事悩まずに、華夜が起きるまで最初からこうしてれば良かった。だって俺が、本当はずっとこうしていたかったから」
反則級の笑顔に、華夜子の胸は高鳴る一方だった。
このままじゃ、とても身がもたない-この話題からなんとか遠ざかろうと、全く関係ない話題を彼に振る。
「…シャワー浴びたの?」
実はさっきから、シャンプーのような石鹸のような、そんな香りがする事に気付いてた。
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