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蕩けるようなキスをして
第10章 卵焼き再び
ひとりだけの講義室。
華夜子は佇みながら、黒板を見ていた。
想像に反し、整った文字が並んでる。
携帯番号。
メルアド。
彼の。
彼が私に。
戸惑う華夜子の表情が、一瞬で歪む。
試験が始まってしまう。
鞄を持ち、華夜子は慌てて教室の扉に手をかけた。





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