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蕩けるようなキスをして
第58章 真相
「えっ?」
陸の表情が、俄(にわ)かに硬くなる。
「それが彼の遺言であり、彼のご両親の意向でもあった。どんなに泣いても、どんなに頼んでも。遂に場所すら教えてもらえず、今までずっと行けず仕舞いだったの」
彼女に対するあまりにも非情な仕打ちに、陸は怒りが沸々と湧いてくる。
「なんで?なんでそんな哀しい事を?有り得ないだろ普通?」
自分がされた事ではないけれど、次々に沸き起こる不快な感情を、どうしても抑えられなかった。
憐れむような陸の表情に、華夜子は口角を僅かに上げる。
「まだ若くて、まだこれからの将来がある私に、自分の死に縛られて欲しくなかったみたい。いつまでもいなくなった自分を想っていないで、沢山泣いて、沢山叫んだら、絶対に立ち直れって。きちんと思い出に変えるようにって。…そして、自分以外の誰かをまた好きになって、必ず幸せになって欲しいって-」
陸の胸は締め付けられる。
陸の表情が、俄(にわ)かに硬くなる。
「それが彼の遺言であり、彼のご両親の意向でもあった。どんなに泣いても、どんなに頼んでも。遂に場所すら教えてもらえず、今までずっと行けず仕舞いだったの」
彼女に対するあまりにも非情な仕打ちに、陸は怒りが沸々と湧いてくる。
「なんで?なんでそんな哀しい事を?有り得ないだろ普通?」
自分がされた事ではないけれど、次々に沸き起こる不快な感情を、どうしても抑えられなかった。
憐れむような陸の表情に、華夜子は口角を僅かに上げる。
「まだ若くて、まだこれからの将来がある私に、自分の死に縛られて欲しくなかったみたい。いつまでもいなくなった自分を想っていないで、沢山泣いて、沢山叫んだら、絶対に立ち直れって。きちんと思い出に変えるようにって。…そして、自分以外の誰かをまた好きになって、必ず幸せになって欲しいって-」
陸の胸は締め付けられる。

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