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蕩けるようなキスをして
第58章 真相
「陸がいないとだめなの。陸がいないと、また哀しくなってしまうかもしれない。だから、一緒にいてくれないと困るの。毎日くだらないラインで笑わせて。どこに行くにも手を繋いで。講義が終わったら待ち合わせして。私が作った卵焼きを、すげー美味しいって食べて。いきなりのキスでどきどきさせて。いつかふたりで…旅行にも行けたらいいな。『おやすみ』の電話を毎晩ちょうだい。…ずっとずっと、私を楽しくさせていて。今までのように。これからも」
-お願い。
華夜子の囁きは、一秒後には軽い抗議のそれに変化する。
「…いった!痛い、陸。ってか、苦しい。もうちょっと力、緩めて…っ」
急に。
あまりにも力強く抱き締められて、華夜子は懇願する。
それでも、陸は少しもその腕の力を弱くしてくれない。
息苦しくて、どうにか逃れたいと思ったのに、更に酸欠を引き起こす事態となる。
陸が華夜子の唇を乱暴に塞ぎ、生温かな舌で、彼女の口内をこじ開ける。
執拗に、彼女の中を、陸は支配しにかかる。
その荒々しい口付けに、華夜子は簡単に彼に堕ちてしまう。
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