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蕩けるようなキスをして
第57章 クリスマス・イヴ
まだちゃんと、面と向かって、説明していない。
まだちゃんと、謝って、許してもらってもいない。
別の意味で恥ずかしくって-自分からなんて、とても。
言う資格なんて、ない。
待っていたと。
『あなた』なのだと。
して欲しいなんて。
『あなた』にだなんて。
今すぐ、触れて欲しい。
今すぐ、抱いて欲しい。
でも。
自分からは求められない-…。
「…ち、ちゃんと言ってくれないと、分からない」
わざとつっけんどんに。
華夜子は、そっくりそのままの答えを返す。
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