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蕩けるようなキスをして
第56章 誰でもない
「違う。全然、知らない人-」
陸から瞳を決して離さずに、華夜子は答えた。
その目は、自分に縋っていた。
その目は、自分を求めていた。
もう絶対、その目を、無視したりなんてしない-。
ほんの僅か口角を上げ、陸は頷いた。
華夜子の腕から手を離し。
その代わりのように、彼女の手を握る-ちょっと前までは、これが普通だった。
当たり前の事を数日振りにしただけで、気恥ずかしかった。
恥ずかしかったが、更に力を籠め、陸は握り締める。
突然現れた人物に華夜子以上に驚き、唖然と佇んでいた『全然知らない人』を一瞥し、陸は告げた。
「俺の女に許可なく近付くんじゃねーよ」
陸から瞳を決して離さずに、華夜子は答えた。
その目は、自分に縋っていた。
その目は、自分を求めていた。
もう絶対、その目を、無視したりなんてしない-。
ほんの僅か口角を上げ、陸は頷いた。
華夜子の腕から手を離し。
その代わりのように、彼女の手を握る-ちょっと前までは、これが普通だった。
当たり前の事を数日振りにしただけで、気恥ずかしかった。
恥ずかしかったが、更に力を籠め、陸は握り締める。
突然現れた人物に華夜子以上に驚き、唖然と佇んでいた『全然知らない人』を一瞥し、陸は告げた。
「俺の女に許可なく近付くんじゃねーよ」

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