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蕩けるようなキスをして
第52章 行けない
「…おはよう」
華夜子もまた、泣き腫らした目をお構いなしに、狭める。
「座ったら?」
陸は軽く顎で、テーブルを挟んだ真向いの席を示す。
その僅かな隙に、今日は手袋をしていない、素肌を晒した彼女の左手を盗み見する。
左手、薬指。
いつものように、まっさらで。
いつものように、誰から貰ったものも嵌めていない。
こんなになってもまだ、安心する。
こんなになってもまだ、嬉しい。
いつか自分が贈るのを待ってくれているに違いないと、未だに信じてしまう。
その白く、長く、綺麗な、指-…。
陸の言葉に、しかし華夜子は力なく、首を振る。
瞬時に、陸の表情は強張った。
もう、隠しようがなかった。
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