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蕩けるようなキスをして
第51章 TtoK
想像でしかないけれど。
きっと、その指輪は、暫くしたら外すつもりだったはず。
早朝の大学で、まさか自分に会いさえしなければ。
相当焦ったはずだ。
だから、手を繋いだ瞬間。
あんなにも身体を震わせた。
手に触れられれば、気付かれてしまうかもしれない。
気が気じゃなかったに違いない。
一緒に勉強だなんて、もう、泣きそうだっただろう。
今から思えば、なんて自分は意地が悪かったのか-そう、思う。
手袋を外す訳にはいかない-だから、コートも手袋もそのままで。
コートは脱いだけど、でも手袋はしてる-そんな姿、無理がある。
それくらいなら、コートも手袋もそのままの方が、まだ不自然さはない。
知らない振りを、ずっと通せば良かった。
でも、結局、出来なかった。
きっと、その指輪は、暫くしたら外すつもりだったはず。
早朝の大学で、まさか自分に会いさえしなければ。
相当焦ったはずだ。
だから、手を繋いだ瞬間。
あんなにも身体を震わせた。
手に触れられれば、気付かれてしまうかもしれない。
気が気じゃなかったに違いない。
一緒に勉強だなんて、もう、泣きそうだっただろう。
今から思えば、なんて自分は意地が悪かったのか-そう、思う。
手袋を外す訳にはいかない-だから、コートも手袋もそのままで。
コートは脱いだけど、でも手袋はしてる-そんな姿、無理がある。
それくらいなら、コートも手袋もそのままの方が、まだ不自然さはない。
知らない振りを、ずっと通せば良かった。
でも、結局、出来なかった。

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