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第48章 束の間の

彼女が何を想像して焦り出しているのか－理解した陸は、苦笑する。
「華夜が行きたいなら、行ってもいいよ。…ってか、寧ろ、行きたい」
耳元に囁けば、またしても有り得ない言葉を返される。
「…今すぐには、答えられない」
「えっ？」
「今は行けない気持ちの方が強い。でも、これからどうなるかは分からない－」
－だから、今は、答えられない。
陸にとっては、なんの冗談かと思うくらいの、爆弾発言だった。
言った彼女にしたって、どれだけの勇気をもって喋っているのだろうか。
多分難しいだろうな－思っていても。
それでも。
「…期待、しちまうだろーが」
ほら。
もう、こんなに、どきどきしてる－…。