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第48章 束の間の

気分が下降する一方らしい陸の様子に、華夜子は意を決して、開口する。
「私は好きだよ、そんな陸が」
華夜子の思いがけない告白に、陸の動きが一瞬、止まる。
固まったままの表情で、彼女の次の言葉を待つ。
「そーいう陸、可愛いなって思うよ」
予測不可能な華夜子の衝撃のひとことに、陸の目は点となる。
「…はっ？」
思わず、訊き返してしまう。
「…だから。陸が可愛いなって」
二度も口にするなんて、こちらとしても照れてしまう。
華夜子は素早く返答すると、口を閉ざしてしまった。
「…え、何、それ？可愛いって何が？俺が？意味分かんねー！そんなん言われて、嬉しがる男がいるかよ？」
言われた側である陸も、次第に恥ずかしさが募り、口調が乱暴になってしまう。
「やっぱ子供だなあって、馬鹿にしてんのかよ」