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おんな小早川秀秋
第3章 秀俊修行
 
 二人の間に何があったのかいまいち分からず、あきは正成に視線を送る。だが正成もあきと同じなのか、困惑した表情で首を振った。

「ほら、隆景。お前さんが喧嘩っ早いから、二人とも驚いてるじゃないか」

「野心の塊に言われる筋合いはありません。それより、せっかく来たんですから、いつまでもこんなところで立ち話もなんです。茶を用意しますから、ゆっくりしていってください」

 いきなり拳を浴びせた割に、隆景はあっさり如水を受け入れる。仲がいいのか悪いのか、あきには全く判断がつかなかった。

「正成殿。官兵衛の件、伝言を頼めますか? 私は、少し秀俊と話をしたいと思います。官兵衛、すぐに案内しますから、あちらの部屋で待っていてください」

 隆景はてきぱき指示をすると、あきの手を取り歩き出す。だが如水が呼び止めた事で、その足は止まった。

「秀俊、頼勝は元気にしているか?」

 その問いには、あきより早く隆景が答える。

「ええ、細君も共に元気にしていますよ。後で頼勝殿と話す機会も作りましょう」

 隆景は愛想笑いを浮かべてお辞儀すると、如水と別れあきを別室へと連れて行く。立ち去る二人を見つめる如水は、やはり腹の読めない不気味な瞳をしていた。
 
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