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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第44章 第十六話 【睡蓮】 弐

男の子に、お彩は優しく話しかけた。
―大丈夫よ、あなたは死んだりなんかしない。私があなたを守るわ。だから、もう泣かないで。安心していて良いのよ。
その時、唐突に子どもが顔を上げた。
女の子と言っても良いほどに整った目鼻立ちの少年は、まさしく市兵衛の面影を宿している。
お彩は確認するように言った。
―あなたは、陽太さんね。
―お姉ちゃんは、おいらのことを知ってるの?
子どもが不思議そうな顔で訊く。
お彩は頷いた。
―大丈夫よ、あなたは死んだりなんかしない。私があなたを守るわ。だから、もう泣かないで。安心していて良いのよ。
その時、唐突に子どもが顔を上げた。
女の子と言っても良いほどに整った目鼻立ちの少年は、まさしく市兵衛の面影を宿している。
お彩は確認するように言った。
―あなたは、陽太さんね。
―お姉ちゃんは、おいらのことを知ってるの?
子どもが不思議そうな顔で訊く。
お彩は頷いた。

