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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第16章 ちーちゃんの夏休み♡PartⅦ♡





「ねぇ聖~、それで詳しい状況は?」

「んーとねー…♪」


─カタカタ…


眩しい陽射しをサングラスで遮り車を走らせる葵くんの問いかけに、アタシと共に後部座席にいる聖くんの指先がノートパソコンのキーボードを軽快に弾く。


「えっとー…」


そうして読み上げられるのは、入手先はまさに謎。渚くんと雅くんの今日1日のパンパンに組まれた仕事のスケジュールに加え…


「…魔王の側近の入国記録はまだありませーん」


え、どこにアクセスしてるの?うん、やっぱ聞かない。

魔王の側近こと、明智さんの入国記録とか。


「この分だと少なくとも今日1日は平和かな。怖い大人からはオレがちゃんと守ってあげるからね♪」

「う、うん」


アタシの悪夢により、日本にいるはずの明智さんまで完全に敵とみなされマークされる始末。

ある意味リアルにごめんなさいである。


にしても、せっかくのバカンスをそんなんで楽しめるのかって?

…うん、そうだよね。そう思うよね。

だけどそんなことは心配無用のようだ。

どうやら彼らは得意とする情報戦略と完全にオフという身軽さを武器に、敵に臆することなく完全にハワイステイを楽しむつもりらしい。

否、楽しむつもりというか…


「じゃー、このまま予定通りってことで」

「遊びにいっくよー♪」


もうすでにこの状況云々含め楽しみきってるって話で。

そしてなんだかんだ言ってアタシも…


「うんっ♪」


渚くんと雅くんというふたりの存在が少々気になりつつも、この南国のリゾート地においてついつい浮かれてしまうアロハーな気分には勝てなくて───…。







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