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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第24章 血の因果( インガ)

カルロはもう…口をはさまなくなっていた。
すがるミレイが声をつまらせて泣き出しても何もしない。
「…酷い、なん で、お母さんを…っ…!」
「……君に理解できるとは思っていない」
ヒデアキは彼女の罵りを受けてなお、平然と構えていた。
「身勝手なのは承知の事だ。正常でないのも認めよう。…だが、これが私の愛し方だ」
「…っ 違う!それは愛なんかじゃ…」
「私はアンナを恨んでいない。彼女が私を選ぶか否かに大した興味はないのだから…な」
「…ッ…──く、…狂って る…!!」
「──…それも認めよう」
何を言われようと彼は動じない。
彼にとって、他人の理解など──純粋な愛を濁らすだけの異物にすぎないのだから。

