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愛しては、ならない
第7章 遊園地での賭け②

「菊野……
僕の……側から……
離れ……でくれ……」
途切れ途切れに呟く悟志の背中を、私は掌で撫でた。
「悟志さん……?
どうしたの……?」
――何故、そんな事を言うの?
そう口に出そうとしたら、悟志は寝息を立てていた。
ズシリと重みが身体にかかり、私は苦しくなって悟志の腕の中から抜け出す。
悟志はゴロリとベッドの上を転がり、柵に頭をぶつけてしまい、私は慌てた。
「ご、ごめんね……悟志さん」
だが相当疲れているのか、悟志は起きる気配がなく、私はホッとする。

