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琥珀色に染まるとき
第12章 幸福な憂心のまま

「もう、嫌い……」
「そうか。俺は好きだけどな」
彼はこちらを見上げて無防備に微笑みながら、その長い指を器用に操る。濡れそぼったショーツはもはや一線の役割を果たしておらず、飽和状態の秘部と摩擦されるたびに蜜音を奏でる。
「あっ……ずる、い」
「なにが?」
「あぁ、やだっ……ん、んっ……」
脚を閉じようと抵抗するが、そもそも彼の脚を跨いでいるためそれも叶わない。ほんのわずかな力で小刻みにこすられる秘密の蕾。そこに熱が集まっていく。
「……っ、あ、ああ……」
クロッチ横から差し入れられた指が、割れ目と秘芯をぬるぬると往復する。このまま泉の中への侵入を許したら、それだけで容易に限界に達し、爆発して蜜が飛び散ってしまうかもしれない。そんな恐怖さえ覚えたそのとき、胸の突起を再び口に含まれ、涼子はたまらず身を引いた。
「だめ、だめっ」
「じゃあどうしてほしいの。そんなに腰揺らして」
穏やかな声色、しかし容赦のない言葉攻めに、本当に泣きそうになりながら答える。
「や、優しく……して、くださ……」
「…………」
沈黙した彼はおそらく、これ以上どう優しくしろと言うのか、と心の中で首をかしげていることだろう。無言で見つめられ続けていたたまれなくなり、弱々しく白状する。
「だって、なんだか、変なの。変になっちゃいそうだから、お願い、優しく……」
目を見開いた彼は、ふっと小さく噴き出し、色気に満ちた視線をよこした。
「いいよ、変になっても」
「……っ」
首を左右に何度も振って拒否すると、なにかを我慢するような苦しげな笑みを返される。
「わかった。努力はする」
その低い声と同時に、腰を強く引き寄せられた。反らした首に彼の舌が這い、ときおりかぶりつくように歯を立てられる。

