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叔父姪えっち
第9章 思いでぽろぽろ
残りの日々はあっという間に過ぎて、ここで過ごす最後の日。
わたしは叔父さんが仕事の間に家中掃除して、自分の荷物も片付けた。
部屋はなんだかがらんとしてしまったし、家中が初めて来た日のようによそよそしく見えた。
掃除中何度も涙がこみあげた。
その度に、永遠に会えなくなるわけじゃない、と言い聞かす。

わたしはお風呂場も丹念に磨いた。
小さい時、叔父さんに初めて触られた時のことを思い出す。
一緒にお風呂に入っていて、髪も体も洗ってもらって、それで……。

自分の体を見下ろす。
あの時とはずいぶん変わってしまった。
叔父さんは別に小さい子が好きとかじゃないみたいだけど、でも。

わたしは思いついて、剃刀を手に取った。


夕方、ご飯の支度をしているとタケオくんが来た。
息を切らして、玄関に立っていた。
わたしの姿を見るなり抱きしめて、よかった、まだいた……と余裕のない声で言った。

うん、とタケオくんの腕の中で答える。
「でも、明日帰るの」
「……そっか」
「でも永遠に会えなくなるわけじゃないから」
「うん」

タケオくんの唇がわたしの唇を塞ぐ。
だけど、前みたいに熱くはなれないみたいだった。
そのことにまた涙が出そうになる。
くちづけたまま、わたしを玄関に押し倒そうとするタケオくんの体を押し返す。

「ごめんね、叔父さんがもう帰ってくるから」
「ん……」
ぎゅっ、とタケオくんの腕に力がこもる。
「嬉しかった。求めてくれて。すごく、楽しかった」
抱き返しながら言う。
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