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eyes to me~ 私を見て
第57章 さよなら、私の②

「真理くん……!」
「綾波の車、車庫か?」
「う、うん……確かこのケースの中にキーが」
美名は水槽の横の小さな三段ケースの中からキーを引っ張り出して真理に投げた。
「あらよっと!……さあ、あと30分だ!かっ飛ばして行くぜ~!」
二人は車に乗り込んだ。
シートベルトをしてセルを回し、エンジンがかかる。
「美名……本当に大丈夫か?」
真理はハンドルを握り締めて聞いた。
「――うん。……私、区切りを付けたいの……大丈夫……頑張るから」
「まあ、俺もいるし、大丈夫か!」
真理はニカッと笑うとサイドブレーキを外し、ギアをドライブに入れて車を発進させる。
「倉田真理号~、出発進行~!」
「お――!」

