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第53章 暴かれる秘密

｢だ、誰がお前みたいなカマトト陰湿女と――！｣

　背中から喚く真理を手で制して、翔大はあくまでもにこやかに対応する。

｢お戯れも程ほどにしないと……天下の西野未菜さんの名前に傷がつきますよ？｣
｢うふふ……あなた、見れば見るほど私の好みだわ～｣

　西野はブレスレットを揺らしながら、翔大の手に自分の右手を添えて耳に囁いた。

｢――でも、あの子のお下がりの男なんて、ヘドが出るわ｣
｢それは安心しました……俺も見てくれだけ綺麗なだけのお姫様には興味がないので……｣

　西野は、一瞬真顔になると、カウンターの氷水を掴み翔大の頭に浴びせた。

｢お、おまっ！何すんだ――！｣

　真理が驚き絶叫する。