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堕散る(おちる)
第19章 step19十三段目…始業式

「ハルトさんは楽しくないですか?」
「いや、楽しいよ。
でも毎日を考えるのが面倒な時もある。
繋がれてた時は、最初はイヤだったけど…
どうでもよくなってからは、幸せだったんだ。」
ハルトの表情は本当に楽しそうだった。
「繋がれて飼われていれば、食べることや明日の心配などしなくてよくてさ。
そのうち心配することすら忘れて、
ずっと与えられる快楽に溺れていればよくて、
呻いて、欲を吐き出して、相手を好きに貪って…
何も考えなくていい。
考えることを知らない幸せ。
まともになってから戻りたいとは思わないけどね。
あれはあれで幸せだったんだよ。」
ハルトはアタシの涙をまた拭う。
ハルトにかけられる言葉がなかったアタシは、また泣いてしまった。
「ルリちゃんも体験すればわかるよ。本当の幸せ。」
「アタシは、辛くても、意識して好きな人と一緒に生きていたいです。」
ハルトの辛さを理解できないけど、思ったことを言った。
ハルトはフッと優しい笑みを洩らし、ジョッキに口をつけた。
喉を鳴らしてビールを飲むハルト。
間近に見る喉仏が上下するのが艶やかで、
スカートをたくしあげて内ももを撫でるハルトの手に自分の手を重ねた。
「いや、楽しいよ。
でも毎日を考えるのが面倒な時もある。
繋がれてた時は、最初はイヤだったけど…
どうでもよくなってからは、幸せだったんだ。」
ハルトの表情は本当に楽しそうだった。
「繋がれて飼われていれば、食べることや明日の心配などしなくてよくてさ。
そのうち心配することすら忘れて、
ずっと与えられる快楽に溺れていればよくて、
呻いて、欲を吐き出して、相手を好きに貪って…
何も考えなくていい。
考えることを知らない幸せ。
まともになってから戻りたいとは思わないけどね。
あれはあれで幸せだったんだよ。」
ハルトはアタシの涙をまた拭う。
ハルトにかけられる言葉がなかったアタシは、また泣いてしまった。
「ルリちゃんも体験すればわかるよ。本当の幸せ。」
「アタシは、辛くても、意識して好きな人と一緒に生きていたいです。」
ハルトの辛さを理解できないけど、思ったことを言った。
ハルトはフッと優しい笑みを洩らし、ジョッキに口をつけた。
喉を鳴らしてビールを飲むハルト。
間近に見る喉仏が上下するのが艶やかで、
スカートをたくしあげて内ももを撫でるハルトの手に自分の手を重ねた。

