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遅すぎた恋
第4章 思えば思うほど…
「…好きな人が出来たの…」
その言葉についにメニューは畳まれてしまった。
「嘘っ!?誰よ!?
私が見極めてあげるわよ!」
「………それが……」
「ん?」
「…歳下で…」
高校生なんて口が裂けても言えない…。
「良いじゃない!歳下くらい!
28歳にもなれば歳下も恋愛圏内よ!
で、何してる人?」
「……えっと…学生で…」
「あぁ!大学生!」
…恵梨香…違う。
心の中で何度も違う、違うと繰り返し
結局は私は本当のことは言えないままだった。
恵梨香は勝手に想像し、彼を22歳と思っているようだ。
「ねぇ、会わせてよ!」
「…はっ?無理よ!付き合ってるわけじゃないし!」
「いいじゃん!会うだけ!ねっ?」
ショートカットの髪が揺れ、ピアスがキラキラと光る。
「連絡…取ってないの…」
そう言うも恵梨香はニコニコと笑っている。
これは早く連絡しろという暗黙の笑みだ。
…仕方なく携帯を取り出し、
1週間ぶりに彼の番号を呼び出した。

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