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第17章 【番外編3】泣いて甘えて。

ぽんぽんと背中を叩く感触がする。
労ってくれていることがわかる、優しい感触。
さっき夏川さんに叩かれた時とは全然違う。
心が、ほっとする。
気持ちが楽になる。
じわじわと涙が込み上げてきて、私は一層強く慶を抱き締めた。
時々折れてしまいそうな心。
以前なら我慢に我慢を重ねて耐えていたけど、疲れるだけだった。
今は慶がいるから、安心してこうして甘えてしまう。
慶と付き合い始めてからずいぶん弱くなったものだ。
でも、それでいいんだと、背中を優しく叩く手が言っていた。


番外編3 「泣いて甘えて。」Fin.