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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第5章 たとえば、その夢が叶ったとして
放課後、教室に迎えに行ったら、若葉はもういなかった。
日直なのに早退したらしい。
本人から何の連絡もなかったことに軽くショックを受けた。
今までこんなことは一度もなかったからだ。
どこかで幼なじみの関係に甘えている自分に気づく。
ここまでしておいて、避けられない方が不思議だというのに。
若葉を手に入れたはずなのに、心の距離はどんどん遠くなっていく。
もうあいつが俺に笑いかけてくれることはない。
心の中に真っ黒な深い穴が空く。
いいよ、わかってる。
笑ってくれないなら、その分、泣き顔で埋め尽くすだけだ。
――愛しているよ、若葉。
日直なのに早退したらしい。
本人から何の連絡もなかったことに軽くショックを受けた。
今までこんなことは一度もなかったからだ。
どこかで幼なじみの関係に甘えている自分に気づく。
ここまでしておいて、避けられない方が不思議だというのに。
若葉を手に入れたはずなのに、心の距離はどんどん遠くなっていく。
もうあいつが俺に笑いかけてくれることはない。
心の中に真っ黒な深い穴が空く。
いいよ、わかってる。
笑ってくれないなら、その分、泣き顔で埋め尽くすだけだ。
――愛しているよ、若葉。

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