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アンバランスなsweet
第23章 対峙する心

その写真はひっそりとそこにずっとそこにあったんだろう。
片桐さんの肩より上の高さにあるその場所は、だいたい同じぐらいの身長の私の肩より上の高さということで。
身長の低いコならきっと、見つけることが出来ないその場所は、きっと背の高い私だから見つけられたのだ。
私が偶然見つけた昨日の忘れもののイヤリングが、私をその場所に導いてくれたみたい。
ううん。もしかして……。
初めからそのつもりだった―――?
切なげな表情のまま、その写真を手にした片桐さんは、その哀しげな微笑みを口元に讃えたまま、私に座るよう勧めると、自分もそこに腰を降ろした。
片桐さんの謝罪の言葉に―…。
私を無理矢理抱きすくめたその行動に―…。
そして肩を落としたその姿に―…。
考えても答えが出ないそれは…、私を混乱させるばかりだった。

