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アンバランスなsweet
第23章 対峙する心

いつも私なら――。
昨日のこと。
その拒否する気持ちをまだ知らない私だったならば。
気持ちでは嫌だと思っていたとしても…。
ううん。多分それすらも曖昧なまま。
――片桐さんなら間違うはずないって。
――私のことを大事に思ってくれてるんだからって。
私自身の大切な気持ちを片桐さんに委ねていたはずだ。
身を任せることはあっても。
寄り掛かることはあっても。
片桐さんに強く抱き締められたその腕を、引き離すことなど出来なかったに違いなかった。

