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アンバランスなsweet
第23章 対峙する心

昨日、帰宅してから、片方無いことに気づいたペリドットのイヤリング。
それが。
その綺麗なグリーンの石が硝子の小皿の中で、窓からの光を受けてキラキラと光っていた。
私は、恐くてピアスを開けることが出来なかったから、おしゃれの際には、イヤリングをたまにつける。
たまにしかつけないそのアクセサリーは、私の躯には合わないみたいだった。
だから、耳が痛くなって出先で良く外してしまうことも多くて。
その為にそれをなくしてしまうことはたまにあることで。
だけど……。
このイヤリングをなくしたのは―――。
昨日のあの時。
片桐さんに押し倒された時じゃないかって、そんな予感に捕らわれていたんだ。
その確証は無かったけれど、片割れのイヤリングをみれば、昨日の出来事を思いだしてしまうのは仕方ないこと。

