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LowとChaosの間…
第4章 英雄の条件
「うぉぉぉぉ!!」
紫苑が投擲された槍に向かって、マリアに庇うように身を投げ出した。
竜槍は紫苑の左肩に食い込んだ。
それだけではない。
飛竜の爪も同時に紫苑の身体を引き裂いた。
ベイクの意図を読んだ飛竜も高司祭を狙ったのだ。
渾身の攻撃を二度も受けた紫苑は血を宙に噴出しながら壁まで弾きとばされた。
紫苑に妨害され、隙をつかれた飛竜は戦闘中の聖騎士に接近を許してしまう。
その瞬間、飛竜の首は地に転がった。
――ギーグルアッ!!
ベイクは心の中で相棒の名を叫んだ。
声に出して動揺すれば、一瞬でカーディスに斬られる。
剣と剣ではカーディスに勝てる者はこの大陸にいないのだから。
「シオンッ!」
マリアが紫苑の元に駆け寄り、全身全霊を込め、癒しの呪文を施す。
斬り裂かれた傷は見る見る塞がっていった。
「ぶぶぅぅぅ…し、司祭様…」
口から血を噴出しながら、紫苑は高司祭マリアに仲間の援護を継続するよう訴えたかったが言葉にならない。
祖国.天津帝国で魔法を唱えられる者など存在しない。
傷が塞がっていく奇跡に、紫苑は神の存在を信じざるを得なかった。
「余計なことをっ!」
マリアは紫苑を睨み、強く言い放った。
「助かるのか?」
走り寄る魔導師フラーマが高司祭に訊ねる。
「ええ…でも、ここでは助からない洞窟の外へ」
「まかせろ」
フラーマは紫苑に向かって呪文を詠唱した。
そして、紫苑の姿は消える。
移動の魔法である。
紫苑の身体は船の位置にまで戻ったのだ。
この古代魔法は人間では唱えることはできない。
紫苑が投擲された槍に向かって、マリアに庇うように身を投げ出した。
竜槍は紫苑の左肩に食い込んだ。
それだけではない。
飛竜の爪も同時に紫苑の身体を引き裂いた。
ベイクの意図を読んだ飛竜も高司祭を狙ったのだ。
渾身の攻撃を二度も受けた紫苑は血を宙に噴出しながら壁まで弾きとばされた。
紫苑に妨害され、隙をつかれた飛竜は戦闘中の聖騎士に接近を許してしまう。
その瞬間、飛竜の首は地に転がった。
――ギーグルアッ!!
ベイクは心の中で相棒の名を叫んだ。
声に出して動揺すれば、一瞬でカーディスに斬られる。
剣と剣ではカーディスに勝てる者はこの大陸にいないのだから。
「シオンッ!」
マリアが紫苑の元に駆け寄り、全身全霊を込め、癒しの呪文を施す。
斬り裂かれた傷は見る見る塞がっていった。
「ぶぶぅぅぅ…し、司祭様…」
口から血を噴出しながら、紫苑は高司祭マリアに仲間の援護を継続するよう訴えたかったが言葉にならない。
祖国.天津帝国で魔法を唱えられる者など存在しない。
傷が塞がっていく奇跡に、紫苑は神の存在を信じざるを得なかった。
「余計なことをっ!」
マリアは紫苑を睨み、強く言い放った。
「助かるのか?」
走り寄る魔導師フラーマが高司祭に訊ねる。
「ええ…でも、ここでは助からない洞窟の外へ」
「まかせろ」
フラーマは紫苑に向かって呪文を詠唱した。
そして、紫苑の姿は消える。
移動の魔法である。
紫苑の身体は船の位置にまで戻ったのだ。
この古代魔法は人間では唱えることはできない。

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