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◇なななの短編◇
第9章 大雪につき(Blindfold)

店長
店長
店長
店長
店長
着信履歴に並んだ文字を見て、うわ…と小さく言葉を漏らす。
一番最近のは、丁度今の時間を示していた。
「ケータイ持ってる意味ねぇじゃねぇかよ」
「すみません……」
別に音を切ってた訳じゃないけど、この靴で雪道を歩くので精一杯で、全然気付かなかった。
「しかも、そんな靴で来やがって」
それは…自分でも思ったけど。
「ここまで降ってるって思わなくて…」
「ったく…。お前の事だから転んだりしたんじゃねぇのか」
「転んでないですよ!」
私はそんなドジッ子じゃない。
こういう事言われる度に、店長には私がどう映っているのか不思議になる。

