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嘘でもいいから
第14章 重大な間違い~想side~

「また殴りに来たのか…?」
「想でも…
そんな傷ついた顔するんだね。
その顔見れただけで充分。
私のためには
絶対そんな顔してくれないだろうから」
俺は真奈美の顔は見ないまま鍵を拾い
何とか自分の足で歩いて
玄関に入ったけど…
真奈美の足音が遠ざかると
その場にズルズルと崩れ落ちた。
優花…聞いたのか。
俺が兄だと。
どう思った…?
真面目で純粋なお前のことだ。
どう思ったかは想像がつくよ…
お前がその日を限りに
俺の前から姿を消したこと。
それがお前の答えなんだよな?

