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BAR・エロス
第3章 盗み聞き・・
「BAR・エロス?」
キンキンと耳に響いた不快感よりも
その言葉の響きのほうが、私の中で広がった。
黒目だけ、彼女たちのほうにむける。
バー・エロス、と口にした彼女は
自分の声に驚いたようで、
慌てて口を抑えている。
でも隣りの私に聞こえているかも、なんてこと
気にしている様子はまるでない。
それくらい酒がまわっているようだった。
3人は顔を寄せ合って話を続ける。
「そのバーに探しに行けばほぼ百発百中!で
見つけられるんだってよ、セックスの相手」
私の耳はくぎ付けになった。
見つけられる・・
セックスの・・相手?なにそれ・・?
とにかく・・
彼女たちの話を聞こうじゃないの・・
まさかこんな興味深い話を聞かせてもらえるなんて、
いい席に座った。
いや、彼女たちが後からここに来たんだから、
この店に来て、そしてここに座ってくれてありがとう、
と礼を言うべきかもしれない。
全神経を集中させて、隣りの話を
盗み聞いた。

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