この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
笑うことしか出来ない私へ
第3章 優しいフリ
そのままエレベーターに乗り込むと
5階のボタンを押して
一息吐いた。そして、
「ってか、ここの5階って
このマンションの住人かよ。
自分のマンションの屋上で自殺って
迷惑な住人だな。」
男は沈黙に耐えられなかったかのような言い方をしていた。
5階に着いてエレベーターを降りると
男は手を離した。
私はその手を見た。
誰かも分からない男になぜここまで執着するのか。
私は部屋の鍵を開けると
ドアを開けて男を見た。
「?何?早く着替えて来たら?
俺はもう行くわ。」
「待って。」
「何だよ。」
「上がって、行って。。」
小声で言うことしか出来なかった。
聞こえたか分からない。
「それ、誘ってんの?
見ず知らずの男を部屋に上げて大丈夫?」
「助けて貰った、お礼。」
「助けてねぇよ。」

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


