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やさしいキスをして?
第10章 番外編


時は数時間遡り、午前7時───


『──ッッは?!嫌われただあ?!』

『………ああ』


朝練の最中、岩本が早々に騒ぎ出した。この状況はまさにアレ。俗に言う──“ウザい”


『ちゃんと家まで送ったんだろ?それで嫌われたっておまっ…お前まさか!嫌がるマドちゃんを強引に…//?!』

『…キサマ。どう飛躍したら、そんな物騒な思考に辿り着くんだ。僕がそんな鬼畜に見えるのか、えぇ?!口より足を動かせよ、練習中だろう?!』

『うわ…何だそのキャラ?!超荒れてんじゃん。』


とにかく僕は寝不足だ。朝からこのテンションの男と話すのは気が乗らない。というか、むしろ君とは性格が合わない。側に寄るな、来るな、喋くるな。


『つーか何があったんだよ、ミッシー?マドちゃんが気を悪くするなんて、よっぽどのことだろ?遠慮すんな、恋愛マスターの弟子であるこのおれが♪相談のってやるからよ!』

『いらん!』

『えぇ?!』


とりあえず無視を続け、朝練は無事に終了した。



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