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第10章 番外編

『でも素敵よね。父の日は毎年、ご兄弟でオリジナルブレンドのコーヒーを贈ってるなんて。』

『元々は兄の提案なんです。コーヒー好きの父には丁度いいだろうってことで。オリジナルと言っても、殆どお店任せですけどね。売ってるものをそのまま買うこともありますし。数年前から始めて、担当は毎年兄弟で持ちまわり。今年は僕の番なんです。』


父の日のギフトで悩んでいた彼女へこの話をすると、お店を紹介して欲しいという流れになり…まさかまさかの下校デートが実現したという運びです。


『三島くんもコーヒーはよく飲むの？』

『そうですね…両親の影響もあって、毎日飲んでます。園山さんは飲まれますか？』

『ううん、ウチはお父さんだけなの。お母さんも私も、あの苦いのがダメで…』