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第10章 番外編

『へぇー…それにしても、よくそんなこと知ってるね？あたし全然気づかなかったよ。』


…一度でいいから、言われたかった言葉だもの。あさひの髪型を真似てみたり、同じような服を着てみたり、色々試してはみたけど…いつも結果は同じだった。


『あさひは愛されてるから、気づきにくいだけよ。』


些細な言葉にまで滲み出る、ゆうひくんの想い。そんな、あさひを想うゆうひくんの愛情が…私には一番信用できる。


突然呼び出されて、よく知りもしない人から告白されたって…正直私は信用できない。中学の時みたく、どうせ体目当てだとしか思えない。


キーンコーン カーンコーン…


『あ、かなり話こんじゃったね！じゃあまたねマドカ〜』


予鈴を聞いて、駆け足であさひがテラスを横切っていく。二年になってあさひとはクラスが離れた。ランチが終わると、あさひはゆうひくんと同じクラスに帰って行く。


『ふう…なんだか寂しいわね。』


彼氏が出来れば、寂しさも埋まるのかしら？いつまでも親友の彼氏を見てたんじゃダメだもんね…