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やさしいキスをして?
第10章 番外編

『ふふっ…』
私は夜景を見ながらドアに向かって喋った。三島くんも、もう一方のドアの前で手すりを掴んで立っている。
『何かで聞いたことあるわ。次男坊って、周りを気遣って自分は色々我慢しちゃう人が多いんだって…』
だけど本当は…夜景を見るフリをして、ドアに映った三島くんを見ていた。
『だから優しいんだね、三島くん。』
恥ずかしそうにしている姿が、なんだか可笑しくて。
『そっそそそんなことは…//』
『遠回りなのに、ありがと。』
『いっいえ…ととんでもないです//』
女子には慣れていなくって
照れ屋で、気の優しい人なんだな…
そんな風に思いながら、私はずっとドアを眺めていた。

