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やさしいキスをして?
第10章 番外編


『いや?』

『は・あ?!!!』

メントール入り汗拭きシート並にサラリ爽快と答えたミッシーに、おれは怒りとも呆れとも分からない声を出した。しかも…

『友達になるのに、携帯が関係あるのか?』

『〜〜〜大アリだろっっっっ!!!!!』


まさかの返答に、今度は完全に怒りの感情が勝った。こんの…学年トップクラスの秀才ともあろう頭脳の持ち主のくせに…っ!こと恋愛に関しての破壊的オンチなこと!!オンチだろ、もう!奥手とか言ってる場合かっっ!


『リアルで友達申請したって、ケータイで繋がってなきゃ先へ進めねーだろっっ!?もぉちょっ…ケータイ貸せぇっっ!!』

憤慨するおれは、向かいのシートへ手を伸ばしミッシーの鞄を引っ張った。

『なっ何をするんだ?!』

焦るミッシーに鞄を投げ返して、奪ったスマホを無言でいじる。不用心にノーロックだ。


『…………ぃよし!』


しばらくして、おれは自分のキューピッドとしての才能に大満足して鼻を鳴らした。



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