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やさしいキスをして?
第10章 番外編


『園山さん、僕と…』


私の名前は園山まどか。高校二年生。ここはひと気のない放課後の中庭。隣のクラスの男子から呼び出された私は、今まさに告白を受けようとしている。


『僕と、そのぅ…』


モゴモゴと口ごもってる彼の名は、三島くん。ゆうひくんと同じサッカー部だから、一年の時から顔と名前は知ってる。だけど…


『お、お、お…』


この通り、ハッキリ物も言えない 残念男子。品ある佇まいと言えば聞こえはいいけど…軟弱そうな細い手足、ひょろりとした背格好、傷とは無縁そうなツヤ肌にサラサラの黒髪。どっからどう見たって…文化系。サッカー部なんてよく入ったものだ。試合に出てるトコは未だに見たことがないけど。




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