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やさしいキスをして?
第10章 番外編


『だけどそんなの、本当の友達なんかじゃない。みんな優しくしてくれていただけ。結局は私のことなんて、すぐに忘れてしまうんだから。』


さよならしたら、そこまで。友情なんて、その場限りの上辺だけのものなんだって…私は分かったの。


『引越してもずっと友達でいよう…なんて嘘。そんな友情ありもしない。』

『マドカちゃん…』


少しの沈黙の後。倉田さんは、まるで諭すみたいな声で切り出してきた。


『ねぇ、嘘の友達なんていないよ?引越しする前の友達は、本当にマドカちゃんのこと忘れちゃってるの?』

『……あなたに、何が分かるのよ。』


たくさんの友達に囲まれて。毎日笑顔で楽しいって顔してるあなたには、分からないでしょ。あなただってその笑顔…全部が本物だって言えるの?私に向けてるのは上辺の愛想笑いじゃないって…言い切れるの?!



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