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やさしいキスをして?
第10章 番外編

後ろの席……
倉田さんが、私を庇った…?
『良かったわね、お友達のおかげで大事に至らなくて。まどかが元気になったら、お礼を言いにその子の家に挨拶に行きましょうね。』
『………』
『それから……』
お粥の乗ったお盆を膝に乗せてくれながら、ふいにお母さんは言葉を詰まらせた。
『なに?』
『まどか、あなたクラスで……』
『……?』
『い、いえ…いいわ、この話は。今は風邪を治すことを優先しなくちゃね!』
お母さんの話はここで終わったけど。何を言いたかったのかは後日、察しがついた。それは学校へ復帰する前日のこと。見舞いに来てくれた彼女の言動で、全てが分かった。

