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せめて夢の中だけでも
第27章 疑惑と嫉妬。
「凛ちゃん。秋雨を応援してやってね」
「はい。」
「秋雨に福岡行き伝えた日…
落ち込んでたから…どうなるかと思ったよ。
喧嘩…しなかったかな?」
「少し…しました。
私のワガママでした。」
「そっか…」
「沙織ちゃんは…納得しました?」
「いや…喧嘩したよ。
若いってすごいね」
仁さんが苦笑いを浮かべる。
私もフフッと笑うと
仁さんは秋雨と同じ笑みを見せ
「沙織を頼むな。」と笑った。
一ヶ月だけじゃないですかと答えると
仁さんは悪いな…とまた、笑った。
「凛ちゃん…これから不安になったら
連絡するんだよ?
もし、秋雨が、電話に出なかったりしたら…
俺でもいいから電話かけて。」
とても、意味深な仁さんの言葉。
…きっと大丈夫。
そう仁さんの言葉を胸の中にしまった。

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