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せめて夢の中だけでも
第4章 『秋』の『雨』
夕方になり、私たちは
よく友香が来るというダイニングバーに
行く事にした。
「こんばんは。」
カウンターのマスターに、声をかけると
その人は優しい顔で
「いらっしゃい」と笑っていた。
私たちはカウンターには座らず
奥のテーブル席へと座った。
薄暗い間接照明だけの店内は
とても居心地が良かった。
私たちは適当に注文した。
「あー!一杯目はビールよねぇ〜!」
友香がプハ〜っと息を吐く。
友香は本当に気持ちが良いくらい豪快だ。
「で?その訳のわからない男、忘れなさいよ!」
「隼人にも言われたよ。」
「はっ?隼人君に言ったの!?」
「うん…。」
「あんたバカ…?」
「だって…心配してくれて…
それに隼人は彼女がいるから
私なんて対象と見ることないよ…」
「まぁ…ね。」
目の前のサラダを箸でチョンとつついた。

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