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せめて夢の中だけでも
第25章 メリークリスマス
店に着くと、螺旋階段の上の扉には
リースが飾られている。
その下に看板が立ててあって
今日のXmasのイベントのお知らせだった。
螺旋階段の下にはサンタの格好をした
可愛い子や美人な人たちが
固まって話している姿があった。
「女ばっかじゃん…俺大丈夫かよ。」
隼人はもうすでに…吐き気を催している。
秋雨や仁さんに隠れてはいるけれど
隼人だって長身で…カッコいい部類だと思う。
中に入るといつもの大人の雰囲気は
何処へやら…
世界はキラキラと輝いていた。
いつもの『イケメン』君たちが
慌ただしく仕事をしている。
秋雨も仁さんも…見当たらなかった。
「あっ!いらっしゃいませー!」
1人の男の子が私たちに気付いて近付いてくる。
「秋さんと、仁さんは奥の方ですよ〜。
でも、奥は人気があって…席が空いてないんですよ」
申し訳なさそうに彼は謝り
私たちは大丈夫だよと伝えると近くの
カウンターでそのまま立ち飲みを始めた。

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