この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
せめて夢の中だけでも
第16章 3年前…side凛
「ついた…」
まだ上がっている息を必死に整えようとする。
大きく深呼吸をして
合鍵を使って中へと入った。
この時…どうして…気づかなかったんだろう。
玄関の靴に。
そしたら、あんな事にはならなかったのかも知れないのに…
玄関から短い廊下を抜けると
リビングが広がる。
リビングは電気がついてはいるが
晴の姿はなかった。
…お風呂?
一度玄関前へと戻りその横の
ユニットバスを覗いた。
だが、やはり誰もいない。
「晴?」
もう一度、リビングに戻った時だった。
「あぁっん…!」
「晴っ…もっと…あぁぁっ。」
ドクンっ…ドクンっ…と鼓動が激しくなっていく。
リビングの横のもう一部屋へとつながる扉…。
引き戸になっていて…リビングとは
繋がってできている。
…見たらいけない…
解っていた。
私はその引き戸に手をかけた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


