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Only you……
第3章 麻都 2
俺って、明にとってのなんなんだろうか?

そういう疑問が頭に浮かんで、それから意識が遠くなっていく。その理由はわかっている。アレが再発しそうなんだ。――というか、もう再発したのかもしれない。アレが……。



「架上はいるかっ!!」

休み時間、友達とダベってた俺のところに担任教師が現れた。俺の名前をくるってたように叫び、教室中を見回していた。

そして俺を見つけて言った。

「架上、ご家族が乗った飛行機が今――」


耳を疑った。

 
――ナニヲイッテルノ?


頭がぼーっとしてきて、俺はバランスを崩し、そばの友達に体を支えられた。


――ダッテ今朝マデハ、



――ダッテ今朝マデハ笑ッテタジャナイカ。


病院で俺は、医者や警察や、その他の色々な人に色々なことを聞かれたが、何一つまともに答えた記憶がない。ただただ放心状態で、死んだような目をしていた。

本当は死にたかった。


だって俺はいっぺんに――。



いっぺんに愛すべき両親、そして親友のような姉さんを失ったのだから――。
 
それから俺は、知らぬ間に葬式を済ませ、親戚一同によって誰が俺を引き取るかという問題について話し合われていた。俺は高校2年で成績もよく、来年には受験を控えていた。高校の授業料、大学受験、そしてその授業料……俺の親戚にそんなに裕福な者はいなかった。

仲がよかったはずの親戚が、ものすごく遠くなった。

学校に行けば、影でこそこそ話をされ、同情というよりは単なる好奇心で妙な噂を広められたりもした。親友たちにもまるで腫れ物を扱うかのように接せられた。

俺は彼らを信じられなくなった。

にこにこ笑って残りの高校生活を過ごしたが、はっきり言って思い出はない。ただ愛想良くして、独りにならないように気をつけていた。もう誰かを失ってしまうのは嫌だった。
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