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異常性愛
第19章 変わらないもの
『ママ、泣かなくていいよ。
俺さ、実はある人の勧めでママに会いに来たんだ。
優しい人でさ。
ちょっとママのこと話したんだ。
そしたら会った方がいいって言ってくれてね。
それまで俺、ママがいなくなった日から、
考えないようにしてたんだよ。ママのこと。
辛くなるから。
愛情とか、絆とか、嘘っぱちだと思ってた。
だって居なくなったじゃん、て。
でも色々気付かされて・・・。
自分が知らないからって無いわけじゃないんだよね。
ママが試合見に来てくれたことも
俺は知らなかったし。
でも俺はそこで、ちゃんとママから愛されてたんだ。
泣いてる背中でママが見守ってくれてたんだ。
そんなことも会いに来なきゃわからなかった。
会えたから話が聞けて、
あのときの俺に話してやれるんだ。
あのときの俺を慰めてやれるんだよ。』
母が泣くと辛い。
優しい母の泣く顔を見ると、また母が居なくなる。
そんな気がして、私は話した。
母を勇気付けようと、気持ちを鼓舞した。
とにかく話さないと・・・。

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