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~ 愛しい人へ ~
第2章 ~ 彼を想う ~

チェックアウトの後は、
たいてい、
お互いが帰る場所へ繋がる
ターミナル駅へ向かう。
お昼ごはんを一緒に食べて、別れる。
樹ちゃんは、いつも、
わたしの使う私鉄まで
見送ってくれた。
「それじゃ。」
わたしは、Suicaを右手に改札を通る。
「またな。」
樹ちゃんは、左手を軽くあげた。
何歩か進んで、振り返ると、
樹ちゃんが、こちらを見ていた。
小さく手を振ると、
樹ちゃんは、それを見届けて
踵を返し、歩き始めた。
わたしは、樹ちゃんの背中が
人混みに消えて
見えなくなるまで見送った。
このまま、座り込んで
泣き出したい…………。
何年たっても、
樹ちゃんの背中を見送るのは
せつなくて、くるしくて。
わたしは、とぼとぼと電車へ向かった。
始発駅なので、
待てば座って帰ることができる。
電車に座ってから、
ようやく、スマホを手にした。
『座れました(^^)
ゆっくり帰れそうです。』
メールをした。
しばらくして、樹ちゃんから
『俺も座れたよ。』
と、メールがきた。
メールでね。
次は、いつ逢えますか?
……聞けなくて。
わたしは、この2日間を思い返す。
樹ちゃんと一緒に食べたもの、
歩いた道、
そして、抱き締められたすべてのこと。
わたし、
今までで、一番、幸せだった。
あんなにも、体が、樹ちゃんを求め、
何度も何度も達して。
もし、あれ以上の快感があるなら、
わたしはどうなるのかな?
わたし……、怖かった。
樹ちゃんの
あの
視線を思い出した。
わたしのこと、淫らだと……
思った……?
これ以上、樹ちゃんに溺れてしまうのが
怖くてしかたなかった。
最後のSexでいい……
あんなに幸せだったのだから……
わたしは、そう思った。
もう、別れよう……。
もう何年も前から、
思っていたこと…………。
もう、ダメだ。
これ以上、
心も体も……
好きになっちゃいけない。
昨日、過ごした……
あの瞬間を
わたしの最後にしよう。
と、
わたしは、決め始めていた。
たいてい、
お互いが帰る場所へ繋がる
ターミナル駅へ向かう。
お昼ごはんを一緒に食べて、別れる。
樹ちゃんは、いつも、
わたしの使う私鉄まで
見送ってくれた。
「それじゃ。」
わたしは、Suicaを右手に改札を通る。
「またな。」
樹ちゃんは、左手を軽くあげた。
何歩か進んで、振り返ると、
樹ちゃんが、こちらを見ていた。
小さく手を振ると、
樹ちゃんは、それを見届けて
踵を返し、歩き始めた。
わたしは、樹ちゃんの背中が
人混みに消えて
見えなくなるまで見送った。
このまま、座り込んで
泣き出したい…………。
何年たっても、
樹ちゃんの背中を見送るのは
せつなくて、くるしくて。
わたしは、とぼとぼと電車へ向かった。
始発駅なので、
待てば座って帰ることができる。
電車に座ってから、
ようやく、スマホを手にした。
『座れました(^^)
ゆっくり帰れそうです。』
メールをした。
しばらくして、樹ちゃんから
『俺も座れたよ。』
と、メールがきた。
メールでね。
次は、いつ逢えますか?
……聞けなくて。
わたしは、この2日間を思い返す。
樹ちゃんと一緒に食べたもの、
歩いた道、
そして、抱き締められたすべてのこと。
わたし、
今までで、一番、幸せだった。
あんなにも、体が、樹ちゃんを求め、
何度も何度も達して。
もし、あれ以上の快感があるなら、
わたしはどうなるのかな?
わたし……、怖かった。
樹ちゃんの
あの
視線を思い出した。
わたしのこと、淫らだと……
思った……?
これ以上、樹ちゃんに溺れてしまうのが
怖くてしかたなかった。
最後のSexでいい……
あんなに幸せだったのだから……
わたしは、そう思った。
もう、別れよう……。
もう何年も前から、
思っていたこと…………。
もう、ダメだ。
これ以上、
心も体も……
好きになっちゃいけない。
昨日、過ごした……
あの瞬間を
わたしの最後にしよう。
と、
わたしは、決め始めていた。

