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甘く、深く、繋がって
第26章 睦みあう
そのままうとうとと眠りに落ちそうだった。

不意に、何の前触れもなく真純が手を引いた。
離されないように咄嗟に強く握って。小さく軋むベッド。予想に反して近付いてきた衣擦れの音。

……真純?
離れる訳じゃないのか?

確認しようと目蓋を開きかけ、薄い視野に入ったのは真純の左手。
右手は俺に預けたまま、身を乗り出すようにして左手を伸ばされていた。
咄嗟に目蓋を閉ざす。
真純が俺の前髪に触れてきた。そっと弄られて擽ったい。
黙ったまま動かずにいると、真純は髪をすくように頭を撫で始めた。まるで幼子にするような、優しい手つき。

な、に……?
少し気恥ずかしい。
でも……
スゲー気持ち良い

小さな手に擦り寄ったのは無意識。
もっと、して欲しくて……

「ふふっ」
小さく真純が笑うのが聞こえた。
真純の事だ。おそらく『カワイー』とかそれっぽい事を思ってるんだろう。
大の大人の、しかも男の俺にカワイーとか癪に触らない訳でもないが。仕方ない。
これ、気持ち良いし……
続けて欲しいし……

我慢して大人しくしてたのに、程なくして真純の手が止まった。

……
もう、終わり?
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