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禁断の甘い果実
第1章 禁忌への階段

……秋夜Side……
……俺は……
拓海の涙の訳が、
知りたかった……
あれは偶然流れ出た涙なんかじゃ無い。心の底から多分、
溢れ出した拓海の、感情に違い無いんだ……
……だけど……
その理由が解らない。
解らないけど、
一つだけ思い当たる事があった。
限り無く根拠の無い自信なんだけど……
……もしかして……拓海は俺の事を……
……俺の……
自惚れかな?
でもだとしたら、
俺は拓海を……
どう思ってる?
なんであんな事、
拓海にしたんだ?
……俺が……
考えていたら、
拓海が下りて来た。
『……兄ちゃん……ごめんね、
待たせちゃった?』
『……いや……
大丈夫だよ。
じゃカレー温めるな♪』
『……うん!……
有り難とう♪
兄ちゃん♪』
……俺は……
わざと明るく、
振る舞った。
……兄ちゃんに……俺の恋心がバレないように……
……もう……
とっくにバレて、
居たのにね……

