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Usagi―season1 ~兄~
第8章 日常の大罪
兄の唇に力が入る
私の唇を無機質に受け入れていたさっきまでとは違う
私はほんの少しのスパイスを
振り撒いた
『本当のキス…忘れちゃった』
一瞬で兄の目の色が変わった
私の頭をわしづかみにして
激しくキスをしてくる
舌が口の中でうごめく
私は体重を後ろにかけて
兄に押し倒されるキッカケをつくってあげる
ためらいもなく
のし掛かるように私を押し倒して激しいキスを続ける兄
そう…お兄ちゃん
これでいいの…
これが私達の運命なの…
こんな事を思う自分を
悪い女だと思っていなかった
自分に正直なだけ…
罪悪感なんて微塵もなかった…
もう意地でもなんでもない
兄が欲しかった…
兄を自分だけのものにしたかった…
私を独占してほしかった
私に溺れて…
一緒に堕ちて欲しかった

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