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第12章 幸福な大罪

　…しらけたか？…


　…何が？…


　…ﾑｰﾄﾞ壊したな…ﾊｧ…


兄が可愛く思えた


　…笑ったな！…


　…笑ってないよぉ…


　…まぁ…俺も
　　　慣れてないって事…
　　　


少し嬉しかった

私を扱う手つき…
私を愛撫する行為…

兄の性体験を何となくは
想像してた


　…彼女だった人が
　　　羨ましい…


私の自然に出た言葉に
兄が動揺したように見えた


　…あいつも…
　　　お前の事
　　　…羨ましいって…



兄が私の頭を押さえ
ﾎﾞﾝﾎﾟﾝと叩く


もう何も聞かないでくれ…


そう言わなくても
兄の態度で
今の私には伝わる